マグマ供給系の新しい描像

相澤准教授らのグループによる論文が出版されました。
電磁探査により、霧島火山および桜島火山の地下に、それぞれ 1000 km³ を超える大規模な低比抵抗領域(電気を通しやすい領域)を見出しました。我々はこれを、結晶化が進行したおかゆ状のマグマからなる 「マグマ貯留域(magma reservoir)」 と解釈しました。両火山では過去に、数100 km³を超える流紋岩質マグマを一気に噴出するカルデラ形成噴火が発生しており、この巨大な低比抵抗領域は、そのような大規模噴火を将来的に引き起こしうる長寿命のマグマ供給系本体を捉えている可能性があります。

一方、現在我々が経験している通常の噴火は、主として安山岩〜デイサイト質マグマによる比較的小規模な活動です。これらの噴火を駆動するマグマだまり(magma chamber)は、しばしば地表の変形を引き起こし、その位置は地下の圧力源として推定されます。本研究では、このような圧力源が、1000 km³を超える巨大なマグマ貯留域の端部に位置することを明らかにしました。この結果に基づき、通常噴火を引き起こすマグマや揮発性成分は、巨大である一方で結晶化が進み流動性の低いマグマ貯留域の内部ではなく、その縁辺部を選択的に上昇するという、新たなマグマ供給系モデルを提案しました。

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